雨ふりうさぎの覚え書き

忘れっぽいので、日々の覚え書きを

今日は色々捨てる日

1歳しか離れていない夫は、自分の何倍も生きて来たんじゃないかと思うぐらい、色々想像力も働くし、柔軟性も共感性もある。

 

40代の再婚は、価値観の違いできっと衝突することも色々あるだろうと、相当覚悟していたけど、違いをことごとく夫が理解して咀嚼して、うまい言葉に翻訳して返してくれるから、そういったことでぶつかった試しがない。彼の柔軟性のおかげで今の生活は成り立っている。

 

ただ一つのことを除いては。

 

それは、私が前の一人暮らしの家から持ってきた4つのトランクと5つほどの収納ボックスに入った大量の荷物の処分である。

 

寝室のベッドの下全部と、空いた床のスペースの一部を占拠している。すっきりと暮らしたい夫は大切なものだけをうまくファイリング等して、いらないものはどんどん捨てていく。対する私は取捨選択が苦手なので、決定をいつも先送りし、不要なものまで気が付けばため込むタイプだ。冷蔵庫に私が蓄積し続ける使わない調味料や使い捨ての辛子や香辛料のパックの処分は、彼がいつの間にかやってくれている。

 

引っ越すとき、大きなトランクと収納ボックスを運び込みながら、「今年中にはなんとかしてね」と言われて、生返事で乗り切ったものだが、年を越え、「もうそろそろね」「週末は時間ある?ちょっとずつ手を付けようか」と、やさしくじわじわと追及の手が伸びてきた。

 

そして、ついに言われた「このGWをリミットにしようか」。あ、目が笑ってない。これはさすがにまずい。

 

不要なものが部屋のスペースを占拠している今の状態は、きっと彼にとって相当、我慢のならない状態なんだろう。なんとかしなければ、と焦る。

 

4つのトランクと5つの収納ボックスの中には、おそらくいらないものと、とても大切なものが入り混じって入っている。ロシア文学者だった祖父の著作物や翻訳物の数々(40年以上たっているから、全て絶版)、新聞記者だった叔父の数冊の著作物、これも絶版。祖母と、顔の分からない親戚の古い写真、息子の小さい頃の他愛のない落書きや、保育園で作ってきたわけのわからない芸術作品、海外で暮らしていた父親が亡くなったときの遺産整理の書類等(まだ一部遺産整理が終わっていない)、父親の家から出て来た、おそらく向こうで新しく築いた友人関係の手紙や写真の数々。

 

今気づいたけど、母親の遺品というのは、なぜかほとんど無いな。

 

何を捨てて、何を残すべきなのか?考えるだけで頭が混乱しそうになる。

 

でも今日はもう4日だし、さすがにリミットだろうということを頭では理解している。今日は色々捨てる日、と心にお約束してベッドに入ることにする。